18世紀 木彫 聖人 胸像 /フランス 司教像 ミトラ
商品詳細
COMMENT/18世紀初期、フランスにて制作されたと考えられる木彫の聖人像胸像です。
高さ約39cm・幅約27.5cmと存在感のあるサイズで、かつては等身大に近い全身像の一部であったと推察されます。頭部には、カトリックの司教を象徴する「ミトラ(mitre)」と呼ばれる帽子を戴いており、本作が司教階級の聖人像であったことを示しています。
長い年月の中で虫食いや塗膜の剥落も見られますが、それでもなお、像の顔に宿る静かな表情は崩れることなく、むしろ時代を経た木肌と相まって、より一層の聖性と知性を感じさせます。見る角度によって表情が微妙に変化して見える点は、特にこの像の魅力であり、正面では沈思黙考の面持ちが、斜めからはどこか憂いを含んだ人物像へと変化して映る、不思議な生命感があります。
ヨーロッパの古い教会や礼拝堂では、こうした部分断片の像や胸像のみが礼拝対象として保存されている例も少なくなく、信仰の中に生き続けた存在としての聖性がそこに凝縮されています。
補修跡や欠けはありますが、それらもまた、この像が長い時間を旅してきたことの自然な痕跡であり、まるで古い仏像のように、失われた部分さえも美しく感じられる佇まいを保っています。
• 年代:1700年代前半(18世紀初)
• 地域:フランス
• 素材:木彫(彩色痕あり、未修復)
SIZE/高39cm 幅27.5cm
高さ約39cm・幅約27.5cmと存在感のあるサイズで、かつては等身大に近い全身像の一部であったと推察されます。頭部には、カトリックの司教を象徴する「ミトラ(mitre)」と呼ばれる帽子を戴いており、本作が司教階級の聖人像であったことを示しています。
長い年月の中で虫食いや塗膜の剥落も見られますが、それでもなお、像の顔に宿る静かな表情は崩れることなく、むしろ時代を経た木肌と相まって、より一層の聖性と知性を感じさせます。見る角度によって表情が微妙に変化して見える点は、特にこの像の魅力であり、正面では沈思黙考の面持ちが、斜めからはどこか憂いを含んだ人物像へと変化して映る、不思議な生命感があります。
ヨーロッパの古い教会や礼拝堂では、こうした部分断片の像や胸像のみが礼拝対象として保存されている例も少なくなく、信仰の中に生き続けた存在としての聖性がそこに凝縮されています。
補修跡や欠けはありますが、それらもまた、この像が長い時間を旅してきたことの自然な痕跡であり、まるで古い仏像のように、失われた部分さえも美しく感じられる佇まいを保っています。
• 年代:1700年代前半(18世紀初)
• 地域:フランス
• 素材:木彫(彩色痕あり、未修復)
SIZE/高39cm 幅27.5cm