悲しみの聖母 19世紀 フランス アンティーク リモージュ 陶板画 聖水盤 カルロ・ドルチ

COMMENT/19世紀フランス。聖母マリアのリモージュの陶板画を中心に据えた聖水盤です。
描かれた聖母像は、17世紀イタリアの画家カルロ・ドルチ（Carlo Dolci）の「悲しみの聖母」をもとにしたもので、深い青のヴェールに包まれた静かな祈りの姿が印象的です。また陶板は艶やかで発色も美しく、柔らかな陰影が清らかな宗教美をよく伝えています。

木製フレームは蔦葉と花のモチーフを組み合わせた手彫装飾で、上部には十字架、下部には小さな聖水盤を備えています。
長い歳月を経て、アンティークならではの縁の一部に小さなカケ、聖水盤部分に補修跡が見られますが、全体の雰囲気を損ねるほどではなく、時代を経た木肌の深い色合いとともに、古い信仰具ならではの温もりを感じさせます。

聖母マリア崇敬が高まった19世紀後半のフランス宗教アイテムの典型であり、家庭礼拝用の静謐な装飾品として魅力的な一点です。

•　年代：19世紀後期
•　国：フランス
•　素材：陶板・木彫
•　状態：陶板良好。木部に小カケ・補修箇所
•　サイズ：高約26cm　幅約14.5cm